縄文の衣―日本最古の布を復原

縄文の衣―日本最古の布を復原の詳細

縄文人と聞くと、多くの人は、「毛皮を着て、ザンバラ頭でヒゲをはやし、槍や斧をもって野山を駆け巡る……」という姿をイメージするであろう。そういう、私もそうだった。しかし、日本各地にある縄文遺跡からは、簪（かんざし）などの装飾品や編布が出土している。しかも編布には、刺繍までほどこされていたのである。縄文時代は、私たちが思っているより文化的な社会だったようだ。よく考えれば、冬ならいざ知らず、高温多湿の日本の気候に毛皮は合わない。著者は出土した多くの人は縄文人というと、「毛皮を着て、ザンバラ頭でヒゲをはやし、槍や斧をもって野山を駆け巡る……」という姿をイメージするであろう。そういう、私もそうだった。しかし、日本各地にある縄文遺跡からは、簪（かんざし）などの装飾品や編布が出土している。しかも編布には、刺繍までほどこされていたのである。縄文時代は、私たちが思っているより文化的な社会だったようだ。よく考えれば、冬ならいざ知らず、高温多湿の日本の気候に毛皮は合わない。著者は出土した編布から、編み方と材料を特定し、縄文人が着ていたであろう衣服を再現している。本書は、編布発見から縄文時代の衣服の再現までの記録である。つぶさに考古学資料を調べ、他の研究者の意見も聞きながら、地道に考察と作業を進める姿勢には頭が下がる思いだ。縄文時代には、面白い発見がたくさんありそうだ。本書を読んで、そう思った。から、編み方と材料を特定し、縄文人が着ていたであろう衣服を再現している。本書は、編布発見から縄文時代の衣服の再現までの記録である。つぶさに考古学資料を調べ、他の研究者の意見も聞きながら、地道に考察と作業を進める姿勢には頭が下がる思いだ。縄文時代には、面白い発見がたくさんありそうだ。本書を読んで、そう思った。